[2020.05.04]
いまからの人の車の基礎知識【1】
初めてクルマを買おうとしている貴方、または基本的すぎて人には聞けない貴方!
そんなあなたのために、『車の基礎知識』をもう一度お勉強します。
もしかしたら、「あれ?知ってたやつと違う!?」ってこともあるかも。
《 カタログのSPECの基礎知識 》
欲しいクルマが決まったらカタログを取り寄せると思います。
かっこいい写真や素敵な写真がたくさん載っていて、まるで写真集のようですが・・・
後ろから5ページほどは文字の集まりで見るのも嫌かも。
でも、クルマのことは全てといっても良いほどここに全てが網羅されているので
ぜひ何を意味しているのか読み取れるようにしましょう。
(以下は添付のスペックシートに沿って抜粋してご説明していきます)
■ 寸法・重量・定員 |
全長×全幅×全高 |
文字どおり車の寸法ですが、全幅はドアミラーを除いた数値です。 なので駐車場の左右や立体駐車場の場合は支柱など、ご自身の環境によっては注意しないといけません。 ちなみにインプレッサで左右100ミリずつ大きくなりますよ。 |
ホイールベース |
前輪の中心から後輪の中心までの長さ。 長いと直進安定性に優れ、上下運動が少なくなって乗り心地も良く、室内空間も広く出来る傾向にあります。その反面、小回りが利きにくく、クルマが大きくなる傾向があります。 極端にイメージすると、軽自動車とリムジンを比較するような感じ。 |
トレッド |
左右のタイヤの中心間の長さ。 ホイールベースと共に車の性能を大きく左右する重要な部分。トレッドが広いほうがコーナリング性能や小回りが利くようになる。逆に狭いと直進安定性が向上する。 ただ、乗用車の場合にはクルマのデザインに大きく影響されます。 |
車両重量 |
自動車自体の重さ。 燃料が満タンで、各種オイル・クーラントなどが規定量入っている空車時の重さ。良く似た文言に「車両総重量」があります。 ちなみに自動車重量税は「車両重量」にかかります。 |
車両総重量 |
車両重量に乗車定員数当たり55kgを乗じた重さ。 定員5名の場合は275kg(55kg×5人)を足すことになります。 ちなみに免許証に記載の『運転できる重量』はコチラです。 |
■ 性能 |
最小回転半径 |
ハンドルを最大に切った状態で、前輪の外輪が描く円の半径。 もちろん小さいほうが小回りが利きますが、車輪よりボディの方が外側に出ているので最小回転半径の道幅でUターンはできません。 また実際に測っているわけではなく、計算で算出しているので実際の数値とは異なりますが、比較する際に便利です。 (実際にも路面の状況や車の状態によって変化します) |
燃料消費率 |
通称「ネンピ」。燃料の単位容量あたりの走行距離。一般的にガソリン1リッターで走れる距離のこと。 現在のカタログでは『JC08モード』の記載がありますが、2020年9月より世界基準の『WLTCモード』に変わります。 【WLTCモード】 最大の特徴は燃費値が4種類表示されること。「市街地」「郊外」「高速道路」の3種類とそれらを平均的な使用時間配分で構成した「WLTCモード」のあわせて4種類です。それによって走行状況により近い燃費地を知ることができるようになります。 『WLTCモード』は『JC08モード』よりも低い燃費値が出ることが多く、良くてもJC08モードと同等ぐらいです。 なぜ燃費が悪くなっているのか・・・大きく2点の要因があります。 ①計算する自動車の「試験自動車重量」が重くなっています。 ・燃費はクルマの重量に大きく左右されます。軽ければ軽いほど燃費には有利に働きます。よく「トランクのゴルフバッグは下ろしましょう」とか言われるのは少しでも軽くするためなのです。 ②コールドスタートで計算されます。 ・コールドスタートとはエンジンをかけてスグ出発する状態、暖機運転をしない状態のことです。 『JC08モード』ではコールドスタート25%、ホット(暖機運転をした状態)スタート75%という条件でしたが、『WLTCモード』では100%コールドスタートになりました。物理的に本来の性能を発揮できない状態を測っています。
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前半はここまで。
スペック表は、そのクルマ自体を調べるのに参考になる場合が多いですが
比較するクルマがある場合は、見比べることによってわかる目安でもあります。
言葉の意味を分かった上で、正しくクルマを理解しましょう。